発表論文
アトリウム空間の熱環境評価
アトリウムとは、広いガラス面の開口をもつ吹抜空間のことです。アトリウム空間は、独特の上下温度分布を形成しやすく、また、極端な高温面や低温面が生じやすいため、細心の注意を払って設計されます。主にアトリウム建築の実測調査を通して、その熱環境の形成機構を研究してきました。また、熱画像と魚眼写真によりアトリウムの放射環境を解析評価する方法を提案しました。
。ところが、夜間に運転を停止することによる蓄熱の影響や快適性への放射熱の効果を推定するのは簡単ではなく、未だに十分な設計法が確立されてはいません。冷温風を吹出す空調と放射冷暖房とうまく組み合わせると、快適で省エネな環境造りができる可能性があります。床冷暖房併用空調の設計計算法の確立を目指して、詳細なシミュレーション解析や設計法の研究を行っています。